Blog
- 2024-06(1)
- 2024-04(2)
- 2023-12(2)
- 2023-11(1)
- 2023-07(2)
- 2023-05(1)
- 2023-03(1)
- 2023-02(3)
- 2023-01(2)
- 2022-12(1)
- 2022-11(1)
- 2022-09(2)
- 2022-07(1)
- 2022-06(2)
- 2022-05(1)
- 2022-04(2)
- 2022-03(2)
- 2022-02(2)
- 2022-01(1)
- 2021-12(3)
- 2021-11(3)
- 2021-09(2)
- 2021-07(1)
- 2021-06(2)
- 2021-03(1)
- 2020-12(10)
- 2020-09(1)
- 2020-08(1)
- 2020-06(1)
- 2020-05(2)
- 2020-04(1)
- 2019-11(1)
- 2019-10(3)
- 2019-09(1)
2022/02/14
家具の塗装(仕上げ方法)について
修理の仕事を大きく分けると「木工」「塗装」「張替」があります。
今回はその中の「塗装」についてのお話です。
皆さん、家具に塗装をしている理由をご存知でしょうか?
一つ目は「保護」の為です。
木には湿気を吸収したり放出する性質がある為、塗装をしていないと割れや反り、染み、カビなどの不具合が起こります。
塗装はそれらから防ぐ役割があります。
二つ目は「美観」の為です。
塗装をすることで、色や艶が均等になり、木目を引き立たせ、木の本来の美しさを見せてくれます。
そして塗装にはさまざまな種類がありますが、今回は店頭でお客さまからよくご相談いただくご質問をもとに、Tukuroiで取り扱いのある家具の塗装(仕上げ方法)で代表的な「オイル仕上げ」「ソープ仕上げ」「ウレタン仕上げ」のそれぞれの違いや特徴をご紹介したいと思います。
【オイル仕上げ】
亜麻仁油が主成分のオイルを木部(導管=水分を通す管)に染み込ませ、オイルが固まることによって、中から木を守る仕上げ方法です。
濡れ色になるので汚れが目立ちにくく、木本来の質感や肌触りが味わえ、使い込むほどにツヤが出て、色が濃く経年変化していきます。
油は水を弾く性質がある為、木材の導管に水が浸透するのを防いでくれます。
木の表面には塗膜がありませんので、質感や味わいが良い反面、汚れや傷はつきやすくなります。
熱いものや濡れたものをしばらく置いておくと、表面にシミが出来てしまうので、注意が必要です。
【ソープ仕上げ】
木に石鹸の泡を塗る、仕上げ方法です。
石鹸はパーム油など天然の油から出来ているため、言うならば「オイル仕上げ」と同様ですが、「オイル仕上げ」に比べると濡れ色にならないので、無塗装のような木の風合いに近い仕上がりになります。
「オイル仕上げ」と同様に表面に塗膜がない為、汚れや傷がつきやすくなり。熱や水により出来るシミにも注意が必要です。
【ウレタン仕上げ】
ウレタン樹脂を表面にコーティングする仕上げ方法です。
「オイル仕上げ」「ソープ仕上げ」と違い表面を塗膜で覆う為、水や汚れ、傷に強いのが特徴です。
ダイニングテーブルなどは、気兼ねなく水拭きが出来て普段のお手入れがしやすいのも特徴です。
ウレタン塗装と聞くと、ツヤ光りしたようなものをイメージする方もいらっしゃるかもしれませんが、ツヤの度合いを変えることでマットな質感に仕上げることも可能です。
デメリットとしては「オイル仕上げ」「ソープ仕上げ」に比べると、ツルッとした肌触りで木本来の風合いが感じにくくなります。
それぞれにメリット、デメリットはありますので、これが良いですよ!とは断言できませんが、ご自宅での家具の使い方、環境などを配慮して選ばれると良いと思います。
私たちは修理の仕事をしている中で、メンテナンスやリペアをしながら「家具を長く使う」という視点で考えると、おすすめしたいのは「オイル仕上げ」や「ソープ仕上げ」の家具です。(と控えめに言っておきます笑)
長い目で見た時に、ウレタン仕上げはどうしても劣化してしまいます。
ウレタンが劣化すると、見た目が悪くなり、いずれ塗装を塗り直してもらう必要が出てきます。
Tukuroiでもウレタン塗装の塗り直しを行っておりますが、一度古い塗装をはがし、3段階に分けてサンドペーパーで木の表面を削り、その後、下塗り→中塗り→上塗り、と手間がかかってしまう為、その分費用が数万円~10万円ほどかかってしまう場合も。
また、専用の機械でないとムラ無く、綺麗に仕上げることができず、ご自宅で行うことが難しい塗装方法なのです。
(写真/約20年〜25年使用したウレタン塗装の天板)
それに比べ、「オイル仕上げ」「ソープ仕上げ」の家具は、汚れや傷が出来やすくはなりますが、一旦出来てしまった汚れや傷もご自宅でメンテナンスが可能です。
ダイニングテーブルなどの使用頻度の高い家具は、どうしても汚れや傷が出来やすく、完全に防ぐのは難しいと感じます。
汚れや傷と上手く付き合いながら、暮らしにメンテナンスを取り入れることで、家具への愛着も深いものになると思います。
家具のメンテナンスをやってみたいけど、実際にやるとなると不安に感じてしまう方も多いのではないかと思います。
Tukuroiでは家具のメンテナンスに関して、実際に見てみたい!やってみたい!という方がいらっしゃいましたら、その都度レクチャーさせていただきます。
ぜひお気軽にお問い合わせ下さいませ!
Tukuroi(ツクロイ)
愛媛県松山市三津1-2-8
カールハンセン&サン正規取扱店
北欧ヴィンテージ家具
家具修理
営業日:土曜日(11:00〜17:00)
定休日:日曜日
※平日は予約制になります。お気軽にご連絡下さい。