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2020/05/13

母の日

最近、小学2年生の娘を見ながら、自分の小学生時代の事をよく思い出す。

 

宿題を全然しなかったこと。

 

テレビばっかり見てたこと。

 

隠れてファミコンをしてたこと。

 

友達とごみ箱に水を入れてプール代わりにしてたこと。

 

駐車場にある車の屋根に登って遊んでたこと。

 

いたずらをし、言う事を聞かない度にいつも母に怒られてた。

 

 

今、娘はよく妻に怒られている。

 

自分のあの時と同じだ(笑)

 

 

ただ、母はどんなに怒っても、最後は絶対に味方でいてくれた。

 

 

サッカーのスパイクが欲しくて、お金を頂戴と母にねだり、(貧乏だった我が家は)

 

「お金は無い」って言われても、次の日の朝にそっと机の上に置かれていた。

 

 

今、子を持つ親になって少しずつ親の気持ちが分かってきた。

 

でも世の中のお母さんには敵わない。

 

旦那が寝ている横で真夜中に子供にミルクを何度もあげている。

 

仕事をして疲れているのに夕飯を作ってくれている。

 

家族がテレビを見ている陰で洗濯をしてくれている。

 

子供の為に朝早く起きて朝ごはん、お弁当を用意してくれている。

 

本当に頭が下がる。

 

 

 

自分の時間を削って毎日、家族の為に頑張ってくれている世の中の「お母さん」。

 

そして、母さん、妻のお母さん、奥さん、1日遅れですがいつも支えてくれて本当に有難うございます。

 

 

2020/05/10

ハンス・J・ウェグナー

ハンス・ヨルゲンセン・ウェグナー。

 

最も尊敬している家具デザイナーであり、家具職人でもあります。

 

なぜ、こんなにもウェグナーに心惹かれたのか。

 

ウェグナーの事を知ったのは今から10年前、27歳で働き始めた北欧ヴィンテージ家具屋さんにいた時でした。

 

そこにあったウェグナーがデザインした「GE290」というイージーチェア。

 

ただただ単純に「カッコいい」と思いました。

 

シンプルなデザインながら威風堂々とした佇まい。

 

座ってみると、今まで座ったことのある椅子、ソファとは比べものにならないくらい座り心地が良かった。

 

そしてリペアをしながら、細かい所を見ていくと一つ一つに意味を感じる。

 

ウェグナーの事をもっと知りたいと思い、色々とウェグナーの事を調べ始めました。

 

 

まず驚いたのは、ほとんどの椅子が1940年代~1970年代にデザインされているという事。

 

ウェグナーは1914年、日本だと大正3年生まれ。

 

自分の祖父が大正8年生まれなので、祖父より歳上の人がこんなにカッコいい椅子をデザインしたのか、というのが衝撃でした。

 

 

ウェグナーは家具デザイナーですが、家具職人の目線も持っています。

 

13歳から近所の木工所にいたH.F.スタルベルクに弟子入りし、17歳で木工マイスターの資格を取得、20歳で兵役に行くまで職人として働いていました。

 

 

ウェグナーのデザインする家具の特徴として、デザインはもちろん、「こんな事をしたら壊れる」という事は絶対にせず、強度や材料を無駄にしない作り方、そして座り心地などの機能性をとてもよく考えて作られています。

 

 

今でこそ世界中でウェグナーの椅子が愛され、ファンがたくさんいるウェグナーですが、1943年、29歳で家具デザイナーとして独立した当初は妻のインガの収入で暮らさざるを得ない時期もあったみたいです。

 

そんなウェグナーをある人は、「ウェグナーは天才肌のデザイナーではない。ひとことで言えば不器用な人、ウェグナーは努力の人だ」

 

と評しています。

 

また、デンマークを代表する家具メーカー、PPモブラーの創業者でありマイスターでもあるアイナ・ペーターセンは、ウェグナーの事を

 

「木の家具をデザインさせたら世界一の男。ただ気難しい。酒も飲まず、四六時中家具の事しか考えていない」

 

と話しています。

 

 

ウェグナーの家具はデザイン、機能性はもちろんの事、その家具が作られるまでの背景や苦労、そしてウェグナーの人間性が細部にまで感じられるからこそ、約70年経った今でも、世代を超えて愛され続けてると思います。

 

 

1993年、79歳で健康上の理由から現役を引退し、2007年に92歳でウェグナーは亡くなります。

 

長女のマリアネ・ウェグナーが父のデザインを整理している中で、

 

「1点でも作られた家具は800~850、残された図面は2,500にものぼる」

 

と話しています。

 

その数だけでも、ウェグナーが「努力の人」だった事が伝わってきます。

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