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2025/06/13
あの時すでにはじまっていたのかも?

こんにちは。Tukuroiの森です。
わたしがTukuroiにお客さんとして伺ったのは、オープンまもない2019年8月9日のことでした。
いい感じにヤレた外観、高い天井、広く大きな空間に北欧家具がゆったりとレイアウトされていて、ほんのり薄暗い空間に暖色系の照明が灯り、「北欧ってこんな雰囲気だったなー」と思わずつぶやきたくなるような空気が流れていました。
代表の高橋さんは、まだ店内づくりの真っ最中で、脚立に乗って作業をしていました。
奥さんと、まだ小さかった娘さんたちの姿もあって、とてもあたたかな空間でした。
わたしは、イームズのアームシェルチェア(ナウガレザー仕様)の張り替え相談に訪れましたが、FRP製の本体にレザーを貼るのは専門店でないと難しいとのことでした。
北欧の家具やデザインの話などをして、帰り際、わたしはこう言いました。
「何か手伝うことがあればなんでも遠慮なく言ってくださいね。」
そのひと言を口にしたとき、わたしの中に何かが静かに芽生えたのかもしれません。
お互いにInstagramをフォローして、その日は店をあとにしました。
その後、特にやりとりはなかったものの、わたしは変わらずTukuroiの投稿を楽しみに見続けていました。
そして約3年後。Tukuroiのインスタに「求人募集」の投稿が出たのです。ちょうど仕事を探さなければと思っていたタイミングでした。
わたしは迷わず、面接希望のDMを送りました。
数日後の面接では、履歴書もほとんど見られず、インスタに載せていたミニチュアや造形教室での作品の話などが中心で、ほとんど雑談のような時間でした。
話の中で、高橋さんがふと「実はずっと見てましたよ」と言ってくださって、わたしの3年間の投稿や活動も、ずっと気にかけてくれていたのだと知りました。
唯一聞かれた質問がありました。
「森さんは運が良い方だと思いますか?」
わたしは即答で「運だけは良いと思います」と答えました。
しばらくして高橋さんが立ち上がり、「ちょっと休憩しましょう」と外に出て、涼しい風を受けながらさらりとこう言いました。
「じゃあ来週からお願いします。」
3年前の「何か手伝うことがあれば」が、思わぬかたちで回収された瞬間でした。
わたしと同時期に2人のスタッフも採用されていて、後日、驚くべき採用条件を知ることになります。
なんと、高橋さんは「応募順」で採用を決めたのだそうです。
たくさんの応募があった中で、
最初は少しショックでしたが、そこにはTukuroiらしい、ちゃんとした理由がありました。
・インスタをフォローしていてTukuroiのファンであること
・日ごろから、いろんなことにアンテナを張っていること
・レスポンスが早く、すぐに行動できること
すでにこの条件を満たしている、という判断だったのです。
あの時言ったひと言が、こうしてかたちになり、いまにつながっていることを、少し不思議に、そしてうれしく思っています。
2025/06/11
こだわり

こんにちは。
Tukuroiの高橋です。
昨日、スタッフの方と「仕事でこだわっていること」について話をしました。
スタッフの方のこだわりは「ディテール(細部)」。
ミースファンデルローエの「神は細部に宿る」の言葉で話が盛り上がりました。
自分が「仕事」でこだわっていること。
今までこだわってきたこと。
改めて振り返ってみると、「美しさ」がキーワードのような気がします。
「美しさ」の定義は人によって違いますが、言葉ではうまく表せない自分が目指す「美しさ」は確実に存在します。
決められた位置に収まっている道具。
ラベルの向きが揃っている缶スプレー。
角が揃っている作業用布団。
並べられた在庫家具の縦と横のライン。
掃き掃除。
トイレ掃除。
磨かれた蛇口。
修理が終わった家具の最後の水拭き。
塗装後の艶の均一さ、触り心地。
できていないことや、まだ技術的にできないことも沢山ありますが、自分が求める「美しさ」。
それを求めて、もがいている毎日です。
そう考えると子供の頃から「美」について意識していたかもしれません。
覚えているのは平日の夕方にやっていた「ルパン3世」の再放送。
その中で流れる歌の歌詞で、
『男には 自分の世界がある
たとえるなら 空をかける ひとすじの流れ星
孤独な笑みを 夕日にさらして
背中で泣いてる 男の美学』
この「美学」という言葉に強く惹かれた記憶が残っています。
「美しさ」や「美学」。
これを貫くには手間や時間がかかることの方が多い印象があります。
今の時代とは逆行する考えかもしれません。
ただ、花が咲くのに時間がかかるように、
神秘的な大木が育つのに何十年、何百年とかかるように、
たとえ時間がかかっても、自分が納得する「美しさ」を追い求め、
理想とする「美学」を貫く。
そんな生き方をしたいと思っています。
高橋
2025/06/06
椅子の張替え お勧めの生地紹介

こんにちは。
スタッフ上田です。
今回はTukuroiで椅子の張替えの際の生地選びについてと、当店で取り扱わせていただいている「OLTAS(オルタス)」の生地についてご紹介させていただきます。
Tukuroiでは椅子の張替えの生地を選んでいただく際に、お客様に生地サンプルを見ながら選んでいただきます。
【椅子の張替え 生地選び】
~お客様と一緒に選ぶ理由~
椅子の張り替えをご依頼いただく際、私たちがとても大切にしているのが、座面の生地をお客様ご自身に選んでいただくということ。
「そんなのよくわからない…」と戸惑われる方もいらっしゃいますが、実はこれ、とても大事なプロセスなのです。
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◎なぜ生地選びをお任せするの?
それは単純に、「椅子の印象を決めるのは座面の生地だから」です。
たとえば同じ形の椅子でも、選ぶ生地によって雰囲気がガラッと変わります。
• ナチュラルで柔らかい雰囲気にしたいならリネンやコットン
• クラシックで重厚感を出したいなら合皮やベルベット
• お子様のいるご家庭には、耐久性・防汚性のある素材
などなど、ライフスタイルやインテリアに合わせて選ぶことで、もっと長く、もっと好きでいられる椅子になります。
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◎生地見本を見ながらじっくり選べます
Tukuroiでは、張り替えのご相談時に生地サンプル帳をお持ちします。質感や色合い、実際の肌ざわりなどを確認しながら、「どんな椅子にしたいか」を一緒にイメージしていきます。
用途やお好みに応じて、おすすめの生地をご提案しますので、ご安心ください。
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◎張り替え後の満足度がグッと上がります
実際に張り替えたあと、お客様からよくいただくのが、
「自分で選んだ生地だから愛着がわく!」
「部屋の雰囲気にぴったりで嬉しい」
というお声。
せっかく張り替えるのであれば、「自分だけの特別な椅子」にしてほしい。
そんな想いから、私たちはお客様と一緒に生地選びをする時間を大切にしています。
椅子の張替えを検討されている方にとって、どんな生地を選ぶかはとても大切なポイントですよね。
見た目の印象はもちろん、肌ざわりや耐久性、毎日の暮らしに馴染むかどうか…迷ってしまう方も多いと思います。
Tukuroiでは、張替えの際に豊富な生地からお選びいただけるよう、さまざまな素材・テイストをご用意していますが、今回はその中でも特におすすめの生地、「OLTAS(オルタス)」をご紹介いたします。
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【OLTASとは?】
「 OLTAS(オルタス)」は、愛知県一宮市を拠点とする日本のテキスタイルメーカーで、アパレルメーカーやセレクトショップ向けに素材を供給しています。
自社で原料手配から生地の製造、縫製まで一貫した企画・モノづくりを行っており、余分な中間コストを排除し、材料にこだわった商品作りを実現しています。
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【 OLTASの生地の特徴】
1. ションヘル織機(Schönherr loom)による伝統的な織り
OLTASでは、ヴィンテージのションヘル織機を使用して生地を織っています。
この織機は、昭和初期から使用されている旧式のシャトル織機で、糸に余計な負荷がかからず、しっかりとしながらもふんわりとしたソフトな生地を生み出します。
また、生地の端(セルビッチ)が美しく仕上がるため、パイピング処理が不要となり、スッキリとした仕上がりになります。
ションヘル織機で織りあげたあと、整理加工(FINISHING)を手間ひまかけて行っています。
木曽川の伏流水を使い、できるだけ環境負荷の少ない自然由来の石鹸を最小限使用して洗っています。
付着した機械油を落とした後、乾燥を経て最後はたっぷりのスチームを上下から当て、生地をリラックス状態にします。
2. 素材へのこだわりと品質
OLTASの製品は、品質にこだわり、長く愛用できる素材作りを目指しています。
例えば、カシミヤやシルクなどの高品質な素材を使用し、吸湿性や保温性に優れたブランケットを製造しています。
これらの素材は、厳寒な環境にも対応できる機能を持ち、使うほどに柔らかくなる特徴があります。
3. 日本国内での生産
すべての製品は、日本国内で生産されており、縫製や仕上げ加工も国内の職人によって行われています。
これにより、品質の管理が徹底され、消費者に高品質な製品を提供しています。
OLTASでは、本物の素材を見極め、原料、機械、仕上げ加工まで全てにこだわりを持ち10年後、20年後まで使い倒されていくまで味わいのある素材を使用しています。
オルタスは、ほどよいハリと柔らかさを兼ね備えた平織りのウールコットン生地で、手作り初心者から上級者まで幅広く愛されています。
その織りの美しさと、洗練されたマットな質感は、ナチュラルテイストな雰囲気にぴったりです。
見た目のナチュラルさだけでなく、実際に座ったときの快適さ、手ざわりの良さにも定評があり、人気の高い素材です。
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【インテリアになじむ色展開】
OLTASのもうひとつの魅力は、落ち着いたカラーラインナップ。
ベージュ、グレー、カーキ、くすみブルーなど、お部屋の雰囲気を壊さず、むしろ引き立ててくれるような色味が揃っています。
派手すぎず、でもしっかり存在感がある。
そんな大人のインテリアにぴったりのトーンで、椅子が空間に自然と溶け込みます。
シンプルながらも洗練された質感をもち、生地の良さが椅子をぐっと引き上げてくれます。
使い勝手の良い布地をお探しなら、OLTASの生地がおすすめです。
Tukuroiでは、OLTAS以外にも他の張地サンプルもご用意いております。
「こんなテイストにしたい」
「部屋の色に合わせたい」
そんなご希望があれば、スタッフがご提案いたします。
お気軽にご相談ください。
「思い出の詰まった椅子を、もう一度」
張替えは、そんな願いを叶えてくれるサービスです。